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マジックの技法でカラー・チェンジほどバリエーションの多い技法はない!カラー・チェンジについて思うこと

変化するカード 

マジックの技法、特にカードマジックの技法は世界中で研究が続けられており、その数は一体いくつあるのかわかる人はいないでしょう。ただ、その中でもっともバリエーションが多い技法はおそらくカラー・チェンジでしょう。時点はフォールスカット、フォールスシャッフルかな。

カラー・チェンジとはカードの表の絵柄が変化する技法です。カラー・チェンジはマジックの技法の中ではちょっと特殊です。それがバリエーションが増える理由にもなっています。

今日はそんなカラー・チェンジについて思うことをダラダラと書いていこうと思います。

カラー・チェンジの魅力

カードの表が変化するカラー・チェンジの魅力ってなんでしょうか?僕は何と言ってもわかりやすいことだと考えています。目の前のカードが変化する。とてもわかり易い現象です。幼い子供でも理解することができます。

マジックとは時に観客に考えることを強制します。基本的に不思議さを感じさせるというのは相手の常識を打ち破ることによって実現されます。だから観客にある程度の知識と考える力を要求することになるんですね。特にカードマジックは選んだカードを覚えてもらったり、カードの枚数を数えたりと観客に負担を強いる場面が多く存在します。

そんな中でカードを見ていれば変化がわかるカラー・チェンジのわかりやすさはとても強力です。とにかくカードを見てさえもらえれば伝わるので子供から大人まで誰にでも見せることができ、短時間で現象を起こせるためつかみにも使いやすく、インパクトが強いのでトリのマジックでも使える非常に強力なトリックなんですね。

カラー・チェンジはシークレットじゃない技法

マジックの技法のことをシークレットムーブなんて呼ぶことがあります。観客にわからないようにする動き、というよりもなにもやっていないように見せかけて裏で済ませる技法ということでしょうか。

しかし、カラー・チェンジはシークレットではない技法なんですね。なにせ観客の目の前でカードが変化するわけですから何かやっているのはわかるわけです。

普通のシークレットムーブは目指すところが決まっています。いかになにもしていないように見せるか、自然に見せるかです。理想の形が決まっているのです。

ところがカラー・チェンジは変化を見せるわけなので表現の幅があります。どのように変化するかはいろんなパターンが考えられるわけです。これが多くのバリエーションを生むことになったのだと思います。

カラー・チェンジほどバリエーションの多い技法はない!

カラー・チェンジはとにかくたくさんのバリエーションがありますが3つほど撮影してみました。最初のカラー・チェンジはミスってますが、まぁイメージということで(;´∀`)


カラーチェンジ3種

カラー・チェンジは多くの種類がありますが、ほとんどのカラー・チェンジは3つのパターンに分かれると思うんですね。

裏向きで変わるカラー・チェンジ

まずは裏向き(カードの表が見えない状態)でいつの間にか変化しているタイプ。一度表を見せたカードを裏向きにしておまじないをかけて再び表向きにすると違うカードに変化しているという見た目ですね。

ダブルリフトやトップチェンジでのカードのすり替えなどがこれに当たります。

このタイプはビジュアル面での鮮やかさでは劣りますが技法を行うタイミングと現象が観客に伝わるタイミングがズレるためミスディレクションなどと組み合わせることで観客に種がバレるリスクを抑えることができます。

使用する技法もカラー・チェンジ専用の技法というよりカードをすり替えるスイッチの技法をダイレクトに観客に見せるといった感じなので演者の負担は比較的少ないと思います。

ビジュアルな変化でない代わりに表を見せるまでの演出面での工夫も色々とできますし何とも言えない不思議さがあります。

カバーの下で変化するカラー・チェンジ

手で隠してどけると別のカードに変化しているカラー・チェンジも多く考案されています。手で撫でると変化するとかカードの上を手がサッと横切る瞬間に変化するとかですね。アードナス・カラー・チェンジなどが代表格でしょうか。

変化の瞬間はカバーしているとはいえ、手で撫でると変化するというように変化の瞬間をしっかりと示せるため、先に書いた裏向きで変わるカラー・チェンジに比べビジュアルで勝っている方法です。

観客が注目する中で技法を行う必要があるため演者の技術的・心理的負担は大きくなるものの、その分カラー・チェンジのカードが変化したという表現がしっかりと観客に伝わり、とてもインパクトが強い方法が多いですね。

カバーなしで一瞬で変化するカラー・チェンジ

カラー・チェンジの中でも特にインパクトが強くパワフルな表現がなんのカバーもなく観客の目の前で一瞬でカードが変化する方法でしょう。スナップチェンジやちょっと前に流行ったクリップシフトがこれに当たりますね。僕が好きでよく使っているヒロ・サカイ氏のダックチェンジもそうですね。

目の前のカードがパッと別のカードに変化するのですから成功すれば観客の驚きは保証されています。ただ、その分難易度が高い技法が多く失敗するとリカバリーが効かないことが多いです。

もし演じたいのであればほとんど無意識でもできるくらい練習をしてからでなければ観客の前では通じないと思います。

カードはどこから来てどこに行くのか?

カードが変化するカラー・チェンジですが、本当にカードが変化するはずもなく基本的には2枚のカードをすり替えているわけですね。

そこで重要なのはすり替えるときに「カードはどこから来てどこに行くのか?」です。これは使用する技法によって変わってきます。上では観客からの見た目でカラー・チェンジを3つに分類できると書きましたが、別の見方で「カードはどこから来てどこに行くのか?」でも区別することができます。

観客からの見た目は表現したい現象との兼ね合い、そして「カードはどこから来てどこに行くのか?」は現象を起こすためのトリック全体との兼ね合いです。どのカラー・チェンジを使うかはこの2つの条件を満たしているかを考えることになります。

「カードはどこから来てどこに行くのか?」という視点でカラー・チェンジを見た場合はより複雑です。技法ごとに様々なところからカードを取ってきたり、またすり替えた後のカードを処理したりしますからね。

こればかりは演じたいマジック、表現したい現象に合わせて様々なカラー・チェンジから使う技法を選んでいくしかないのですが、世の中に数ある技法をすべて覚えるなんてことはとてもできませんから条件が近いカラー・チェンジであれば自分の中でしっくり来る気に入った手法を選択していければ良いと思います。

まとめ

カラー・チェンジはカードが変化する様を表現する技法、トリック、マジックの総称です。シンプルでわかりやすく力強い現象であり、とても魅力的な現象です。

現象の表現にも様々なバリエーションがあるためカラー・チェンジの技法ほどバリエーションがあるカードマジックの技法もないのではないかと思います。