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マジシャンズ・チョイス(エキボック)を道具への疑いを晴らすためのサトルティとして使うのならば最後のひとつまで絞る必要はない

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ベテランの人はなんとなくやっているけど、初心者はなかなか気づくことができないポイントみたいなものってありますよね。今日はそんなポイントの一つの話。

マジックに使うフォースのひとつにマジシャンズ・チョイスがありますよね。別名でエキボックとも呼ばれています。

マジシャンズ・チョイスってそれ自体がトリックのメインになることもありますが、メインのトリックの不自然さをなくすためというか、ギミックや仕込みの存在感を消すために使われることも多くあります。そんな場合にわざわざ最後のひとつまでフォースする必要がないというか、そこまでやらない方が楽に自然にできることもあるよって話です。

道具への疑いを晴らすためのサトルティとして使うのならば最後のひとつまで絞る必要はない

ラフに見えることに重点を置く

例えば5~6個程度の品物を用意してそこから一つ選んでもらい、それが予言されているマジックをマジシャンズ・チョイスを使って演じるとします。この場合は最後のひとつまでしっかりとフォースする必要があります。

しかし、メインのトリックとしてではなく、最初に使う道具を選ばせて仕込みの疑いをなくすためにマジシャンズ・チョイスを使うケースも多くありますよね。例えば、デビット・ホイ式のブック・テストを行うときに実際に使うのは2冊ですが、あえて3冊用意しておいてマジシャンズ・チョイスでターゲットの1冊を観客に選ばせるなんてことがあります。

僕はこのようなマジシャンズ・チョイスを道具への疑いを晴らすためのサトルティとしてのみ使うようなケースでは、最後のひとつまでフォースし自分の意志で選んだことを強調する必要はないだろうと考えています。それよりもどれが選ばれても良かった、どれが選ばれても結果は変わらなかったとイメージさせるラフさが重要です。

「追いかけられてもいないのに逃げてはいけない」とはアル・ベーカーの言葉だそうですが至言ですね。疑いをもたれていないのに怪しくないことを強調する必要はないのです。マジシャンズ・チョイスを最後までキッチリとやりすぎると不要なところで不自然に重い演技になってしまう可能性があります。

先のブック・テストの例であれば、観客に最初に2冊選んでもらい、2冊のなかにターゲットの1冊が入っていたら「それではこの2冊を使いましょう。こちらを持っていてください。」とサラッと1冊渡して終わりにします。

ラフさが出ればマジシャンズ・チョイスなどいらない

「追いかけられてもいないのに逃げてはいけない」を突き詰めていくと道具に対するラフさが出てさえいればマジシャンズ・チョイスなどいらないとも言えます。

さもどれでもいいんだという雰囲気がだせれば、例えばたくさんある本の中からマジシャンが1冊を自分で選んでもいいわけです。変にマジシャンズ・チョイスなんかするよりもずっと効果的なはずです。

まとめ

マジシャンズ・チョイスなどを適切に混ぜるとよりタネがばれにくく不思議なマジックになります。特に道具に仕掛けがないか疑われる可能性がある状況では力を発揮してくれますね。

しかし、不必要にやりすぎてしまうと逆効果になる場合も往々にしてあるものです。特にマジシャンズ・チョイスは選択肢が増えたりそのために観客に選択させる回数が増えたりすると自然に演じることが難しくなってしまいます。

どれくらい自由選択を強調するか、それよりラフに見えることを優先するかはその時々の判断にはなりますが、自由選択を強調しすぎるあまり不自然な演技にならないように注意しましょう。