奇術の森

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カードマジック事典・カードマジック入門事典は名著だけど初心者が買ってはいけない

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日本のカードマジックにおけるバイブルといえば高木重朗氏の書かれたカードマジック事典でしょう。1983年に刊行され、装丁は変わっているもののいまだに売れ続ける名著です。

その後、刊行されたカードマジック入門事典とあわせて、世界のカードマジックを数多く日本に紹介しました。当時世界的に遅れていた日本のカードマジック界に大きな影響を与えた歴史的な本であることは間違いありません。

Amazonでカードマジックで検索するとトップに表示されるため、比較的初心者のうちに購入する方も多いと思いますが、正直初心者にはおすすめできない本であり、個人的には購入しない方が良いとすら思っています。

カードマジック事典は素晴らしい名著である

誤解がないように書いておきますが、カードマジック事典は良い本です。

高木茂朗氏は海外のマジックの情報が少ない1950年代頃から精力的に海外の資料を翻訳して日本に紹介したり、解説書の執筆を行うなどの活動を行い、日本のマジック、特にクロースアップマジックの進歩に貢献した方です。

その活動の集大成とも言えるのがカードマジック事典とカードマジック入門辞典の出版ではないかと思います。入門辞典の方は麦谷眞里氏との共著ですが。

当時の最先端のカードマジックが網羅されており、現在でもクラシックの名作の大部分を知ることができる、まさに事典です。

初心者にはおすすめできないですが、ある程度マジックが身についてより深くマジックを知りたいと思った方にはぜひおすすめしたいです。

カードマジック事典・カードマジック入門事典は初心者が買ってはいけない

カードマジック事典・カードマジック入門事典は名著だけど初心者が購入するのはとてもおすすめできません。

カードマジック事典はあくまで事典

カードマジック事典はあくまで事典です。マジックを演じる上での注意や初心者が知っておくべきことが体系的に学べるようにはなっていません。

また、マジックの解説はサクッと手順が書かれている程度で細かい部分は自分で補足できないと演じることは難しいと思います。この本でマジックをはじめたらほとんどの人が挫折してしまうでしょう。

カードマジック入門事典も本当の入門者向けではない

カードマジック入門事典は入門とつくだけあって入門者を意識した作りになっています。

前半は用語と基本技法の解説で後半は100近いマジックの解説です。解説されているマジックは難易度が低めになるように選択されていますし、解説されている基本技法だけでできるように配慮されています。

なので、マジックの知識がなくてもこの一冊でカードマジックを学べるようなってはいます。でも入門用におすすめの本を聞かれたらカードマジック入門事典をすすめることはまずありません。

最近は多くの入門書や初心者向けのDVDが発売されており、最初から読んでいけばステップアップ方式で体系的にマジックが学べるものもたくさんありますからね。

それに対してカードマジック入門事典では自分でどのマジックを覚えるかとか学ぶ順番を決めて取り組んでいかなければならないので大変です。少なくとも2,3個マジックを覚えてマジックを見せる体験をしたあとでなければツラいと思います。

まとめ

カードマジック事典とカードマジック入門事典は間違いなく良い本ですが、マジック初心者が初めて購入する本としては適当ではないと思います。挫折しないためにはもっと易しい本からはじめるほうが良いです。

個人的にはヒロサカイ氏の「DVDで覚えるカードマジック」が最高の入門書だと思います。すでに絶版ですが、Amazonで買うことができます。

カードマジック時点もカードマジック入門事典もカードマジックを本格的に学ぶのであればどこかの段階で購入することになるとは思いますけどね。