奇術の森

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【マジック紹介】鮮やかな4枚のエースとキングの入れ替わり!ポール・ハリス師の名作「Reset(リセット)」

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「Reset(リセット)」というマジックがあります。マジック界では非常に有名でかつマジシャンから人気の高いマジックです。マジシャンが演じてみたいマジックのアンケートを取ったら間違いなく上位に入りそうなカードマジックなのです。

短すぎず、単発の現象でなくしっかりとストーリーがあり、適度に難しく、演じてみたいという気にさせてくれます。一時期マジックのコンテストなどでは毎回のように誰かが演じていたとまで言われています。もしかすると今もかもしれませんが。といっても観客から見た現象自体も素晴らしく、コンテスト用のマジックなどでなく、しっかりと実践的でおもしろいマジックです。

原作者のポール・ハリス師は数々の名作マジックを世に送り出してきたマジッククリエーターです。最近はマジック関連の商品のプロデュースがメインの活動になってきているような感じもありますが、もともと既存のマジックの現象にとらわれない個性的なマジックを生み出す人ですね。そんなポール・ハリス師の代表作ともいえるのがこのリセットなんですね。

ポール・ハリス師の名作「Reset(リセット)」

リセットの現象をポール・ハリス師の原案になるべく忠実に書いてみるとこんな感じでしょう。

  1. 4枚のキングをテーブルに置き、4枚のエースを左手に持っています。

  2. 1枚のエースにおまじないをかけるとキングに変わります。テーブルのキングと入れ替わったのです。

  3. さらに1枚のエースにおまじないをかけるとキングと入れ替わります。残った2枚のエースにおまじないをかけると今度は2枚一度にキングと入れ替わります。

  4. マジシャンは入れ替わった4枚のキングを裏向きで手に持ち「トランプにはリセットボタンがある」と言って押します。するとキングと入れ替わったはずのカードはすべてエースに戻っており、テーブルの4枚を確認するとキングのままになっています。

非常に独創的、悪い言い方をすると色物のマジックが多いポール・ハリス師の作品にしては比較的すっきりして魅力的な作品になっています。リセットという作品名は、演技中に登場するリセットボタンから来ているわけですね。トランプにリセットボタンがあるというアイデアはとても面白いです。

とても人気が高いマジックですが、ポール・ハリス師の原案を解説した日本語の書籍などは僕の知る限りないはずです。動画ですとStars of Magicシリーズのポール・ハリス2巻に収録されているそうですが僕は見たことがありません。

佐藤喜義師のステラ

リセットの人気を高めたバリエーションに佐藤喜義師のステラという作品があるものと思われます。これはリセットの現象の最後にエースとキングを重ねるとエースとキングが交互に混ざってしまうという追加のオチが付いたものです。

10年ほど前でしょうか、テレビで当時天才高校生マジシャンと言われていたホウ・カコウ氏が演じ、人気に火がついたように思います。以前はYou Tubeでも動画が見られたので探してみたのですが見つかりませんでした。

個人的にはここまでやってしまうとちょっと重くなるし、現象の一貫性がなくなる気がするので演じたことはありませんが、これもとても流行ったのは間違いありません。

これを解説した「アメージングサリー」という書籍はマジックショップなどで入手できます。1、2巻がありますがステラが解説されているのは1巻です。

ベベル師のリセット

僕が昔見て衝撃を受けたのがフランスのマジシャン、ベベル師のリセット。もちろん生で見られるはずもなく、動画で見ただけなんですけどね。

しかし、とても美しいリセットで淀みがなく、リセットというのは本当にすごいマジックだと思わせられました。これを見てから僕の中でリセットはちょっと特別なマジックだったりもします。

ただし、ベベル師はめちゃくちゃなテクニシャンなので同じことをしようなんてとても思えません(^_^;)

ここからはちょっと余談ですが。。。

ベベル師は2歳の頃にかかったポリオが元で体に障害が残り、普段は車椅子生活だそうです。手のリハビリに良いのではないかということでマジックを始められたそうで、ハンデキャップを乗り越えて世界に認められるマジシャンになったんですね。

先月、ベベル師が来日し、レクチャーツアーがあって僕も行きたかったのですが、事情により参加できず。。。で、関係者の方の書いた記事を読んでいたらベベル師について食べて寝る以外はほぼマジックという凄まじいマジックオタクなんですね。やはり突き抜ける人はすごいですね。

僕が演じるのはゆうきとも師のバリエーション


【マジック・手品】ポール・ハリスの名作「Reset(リセット)」ゆうきとも氏の手順

さて今回も僕がリセットを演じる動画を用意しました。演じるのはゆうきとも師のバリエーションです。ゆうき師らしく全体的に無理のなくすっきりと仕上がっており演じやすい手順です。

この手順では原作に比べより入れ替わりを強調する工夫がなされており、観客に対して現象がわかりやすくなっていると思います。その一方でリセットボタンのアイデアはなくなってしまっていますけどね。

実践で演じるリセットとしてはとても良い手順であると思います。

ゆうきとも師の手順は「トランプの友 知の四」で解説されています。

まとめ

鮮やかな4枚のエースとキングの入れ替わり、そしてリセットボタンというアイデアを生み出したポール・ハリス師の名作「Reset(リセット)」は非常におもしろいマジックです。

そこそこ仕事量も多いのでどちらかというと中級者以上向きのマジックであると思うのですが、人気が高いので比較的初心者のうちに挑戦してしまう人も多いかもしれません。そこは挫折しないためにもグッと我慢して欲しいところです。

ただ、リセット自体はとても良い作品だと思いますので自信が付いたらぜひチャレンジして欲しい作品のひとつです。

最近は毎週土曜日に更新する予定にしているのですが、ちょっと間違って昨日記事を投稿できなかったので日曜日の更新となりました。